不可知の獣 - 2/14 1*乙女と狩人 世界は灰色に染まり、花には香りもなく、どこにもぬくもりが無かった。涙の苦さも知らず、鳥のさえずりさえ聞こえなくなっていた。 それをあなたは取り戻してくれた。 だから、その全てを棄てよと諭す祈りを、私は呪う。 1 2 3 4 … 14