などと、中途半端なところで死ねるほど私は人間出来ておりません。ご安心ください、生きておりますよ。
それにこれ、書いている人のよくやる鉄板パターン(三度目)ですからね。了って書いてなかったでしょう。
お腹の傷はKIAIで治しました。母に限らず女性とは総じて強い生き物なのです、舐めてはなりません。
それに可愛い娘とかっこいい息子の結婚式が見られないなんて、死んでも死にきれずに幽霊になって出てきてしまいますからね。お話の起承転結なんて丸無視してでも蘇ります。
かくして、二人は晴れて婚約しました。もう誰にも邪魔はさせません。ロームにもです。
ついでに短い期間にはなりますが、リンクを王妃付きから姫付きの騎士にしましたよ。だって当代の姫巫女はゼルダの方ですから、ハイラル一の騎士を付けるのは当然です。別に日がな一日、仲睦まじくしている二人が見たいから配置換えを行ったわけではありません。
正直なところを申しますと、くっつくまでモダモダしていた五年間は非常にこそばゆく、されど幸せな五年間でした。ですがこれからはくっ付いてからの初々しい二人が見られますから、また別の角度から楽しみたいと思います。
いまも私とお茶をしているゼルダのすぐ横には近衛騎士姿のリンクが立っていて、二人してそれとなく視線を合わせたり、外したりを繰り返しています。もう、私が居なくなったらキスしそうな雰囲気です。わざとらしい隙を作りたくなりますね。
「ところでゼルダ、リンク」
「なんですか、お母様」
「はい、王妃様」
私は新しく最近飼い始めたばかりの子豚のペットをなでなでしました。つい最近、近くの茂みの中で怪我をしていたのを保護した子です。名前はガノちゃんといいます。
それはさておき。
今日、私は二人に問いたださなければならないことがあるのです。とってもとっても、この国にとってもひじょ~~~~に大事なことです。
「孫はいつ抱かせてもらえるのですか?」
ゼルダは動揺してティーカップをひっくり返し、リンクは見ているこっちがびっくりするぐらい体をビクっとさせていました。
あらあら? 一体どうしたのでしょう。
こんな様子ではこれからも二人のことをちゃんと見守っていかなければなりませんね。まだ引退して老後をのんびりというわけにはいかないようです。
ということで、お話はここでお終いです。
ですがリンクとゼルダを推す者同士、次元は異なりますが、いつかまたどこかでお会いできましたら光栄です。
それでは皆様、ごきげんよう!
了