狂犬ちゃん - 9/25

〇月〇日

 恥を忍んでミファーを呼んだ。

 もはや普通の手当てでは傷を癒すことはできず、これでは熱に浮かされて死んでしまう。だから彼女の癒しの力に縋った。

 ミファーは部屋に入ると驚きにしばし硬直していたけれど、すぐさまリンクの傷を癒してくれた。久方ぶりの穏やかな寝顔を見られた。よかった。

 でも私には彼を助けることはできない。それがよく分かった。